▼昨年の中国の古紙輸入量は2,435万トンで前年比11.5%減だった。古紙だけでなくパルプ輸入も減ったことから、原料調達に構造変化が起きたことを物語る。2000年代に入り初めての減少となるが、関東商組の新年会の席上で大久保信隆理事長代行は「(今年の)中国の輸入数量は全世界から3,766万トン買うということで、中国の買い姿勢は無視できない」と話した。
▼この3,766万トンというのは、中国の各製紙メーカーが使用する輸入古紙の数量を政府に申請し、ライセンス認可を受けた数量で、それを積み上げて合算したもの。そのうちナインドラゴンが905万6千トン(23.99%)、リー&マンが381万トン(10.11%)で、この2社だけで34%を占めるという。昨年の輸入量に比べ、1.6倍に相当する輸入枠があるというわけだ。
▼中国国内の回収量も急増しているとはいえ、上物古紙など発生がまだまだ限られている品種もあり、輸入品の引き合いも増えつつある。新たにDIP設備を導入する大手メーカーや、一部では古紙ものトイレットペーパーを製造するメーカーも現れているようだ。今年は輸入の数量とともに多品種化する傾向にも注目したい。
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