2020年7月6日 オピニオン » 1384号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 2018年の古紙の国際市況は、中国という古紙消費大国が出現して以来、最高値を更新した。段ボール古紙と新聞古紙は、未曾有のキロ30円を超えた。ちなみに輸出価格とはいえ、キロ30円を超える古紙価格の出現は、日本ではオイルショック以来のことだった。

 ▼この2018年の古紙国際市況の高騰で最も恩恵を受けたのが日本だった。この年は米国のトランプ大統領が急遽、中国の数1000品目に対して関税を課し、中国も報復関税で対抗。米中貿易戦争が勃発した年である。中国は一歩も引かず、5月からは米国古紙の輸入禁止を開始。これは1ヵ月以内に解除されたが、8月からは米国古紙に25%の関税を課した。しかしこれらの施策によって中国製紙メーカーは極度の原料不足に陥り、古紙輸入ライセンスを追加発行したことで、日本古紙のオーダーが急増した。

 ▼当時、日本の製紙メーカーも古紙不足に陥っていた。新聞古紙の在庫量は過去20年間で最少。段ボールと雑誌の在庫率も低調で、原料が足りずにマシンを止める製紙メーカーもあった。日中製紙メーカーによる日本古紙の取り合いが過熱し、輸出価格が史上最高レベルに高騰したという訳だ。しかしいよいよ中国の古紙輸入は止まり、来年から世界的な余剰時代を迎える。

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