コロナ危機によって劇的に広がったテレワーク。新たな就業スタイルは、製紙業界の存在意義も揺るがしそうだ。特に影響が大きいのが、隅々へのペーパーレスの浸透である。社内の稟議や契約書作成時に残っていた「紙とはんこ」文化は今やテレワークの最大の障害となっている。感染リスクを冒してまでその有用性を説くことは困難だろう。
▼総務省はさっそく社印の電子認証制度を拡げる検討に入った。ただし、通称「はんこ議連」と呼ばれる利権団体があることも忘れてはならない。千葉市の熊谷市長が2014年に押印廃止に動いたところ、印鑑業界から猛反発を受けたことがある。利便性は明らかなのに、既得権や法律が阻む構図がある。もっとも紙業界では、長年の慣習でそもそも売買契約を結んでいないケースも多いのだが。
▼難題は紙を扱う業界の業務で、どこまで紙を排除できるのか。業界内でFAXは驚くほど利用頻度が高い。だが一般家庭での普及率は34%と言われ、テレワーク利用には不向き。FAXには自動PDF化するサービスがあり、PDFには暗号化技術も備わる。IT技術に精通する某古紙問屋によると「すでに某メーカーはPDFのメール添付で発注しており、これが主流になるのでは」との談だ。
2024年07月15日
コラム「虎視」
RKBオンラインによると、衆院議員の全465人のうち102人が「父母や祖父母、または三親等内の親族に国会議員が[...]
2024年07月08日
コラム「虎視」
いつの時代でも人の気持ちを動かすのは熱量だ。それは仕事でもプライベートでも同じで、良い商品を作りたい、良いサー[...]
2024年07月01日
コラム「虎視」
6月中旬にカンボジアを訪問した。東南アジアの様々な国を訪問してきたが、カンボジアは今回が初めて。カンボジアでホ[...]
2024年06月24日
コラム「虎視」
円安にも関わらず、輸入紙の影響を最も受けているのが家庭紙だ。海外メーカーは日本市場を戦略的な販路と位置づける。[...]