2019年5月27日 オピニオン » 1329号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 環境省が各地の自治体の焼却施設で産廃の廃プラ受け入れを要請する方針だという。11日に開かれたバーゼル条約の会議で、ノルウェーが提案した改正案に日本も賛同し、2021年から汚れた廃プラの輸出が原則的に禁止される。昨年日本から100万トンの廃プラが輸出されたが、今後は国内循環が欠かせなくなり、焼却処理という策が浮上したようだ。

 ▼焼却施設では家庭や事業所から排出される一般廃棄物だけを受け入れてきた。産廃を受け入れるには法改正の必要はなく、市町村が必要と認めた場合は可能とされる。ただ、地域住民の理解の元で運営されてきた焼却施設で合意形成のハードルは高いだろう。小池都知事は「区市町村にとって厳しい。事業者の責任で処理されるべき」とすかさず声明を出した。

 ▼ここ最近、各地の処理施設で頻発している火災は、廃プラ問題と地続きである。国内で行き場を失った未処理の荷が大量に増えたことで、いつどこで火災が起きてもおかしくない状況にある。高騰する産廃処理費に天井感も出ていたが、バーゼル改正に向けて再び上昇基調が続くとみられる。輸出禁止まで1年半の猶予だが、国内処理の有効策がみつかるのかどうか。当面、混乱が続きそうだ。

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