▼商品相場というのは現在の水準が当たり前になると、現在にとらわれてしまって逆に過去の水準を忘れてしまう。古紙の輸出相場もしかり。リーマンショック(1ヵ月で100ドル前後も急落)を挟み、CIFトン200ドル台が常態となった主要三品の輸出価格だったが、昨秋以降の乱高下(30ドル~40ドルの変動)をみていると、輸出相場の潮目が変わりつつある?
▼振り返ると段ボールのドル価が上昇し、100ドル台に乗るようになったのは02年から。しかし、06年まで136ドルの壁を突破できず、この間、100ドル~136ドルを行きつ戻りつ。この5年間は相場も安定していたが、為替も円安に推移し一ドル110円前後だった。136ドルの壁が一気に崩れた07年を境に、輸出相場は高原相場を迎えるが、乱高下の回数も増えてきている。
▼劇的に変わったのは輸出相場だけでなく、輸出相場に刺激された日本の雑誌の商品価値だった。輸出相場では雑誌が段ボールを上回ることも。さすがに国内価格で段ボールと逆転することはないが、かっては新聞と雑誌にキロ5円前後の価格差があった。現在はわずか1円である。米国では国内、輸出とも、OCCとMIXに30ドル以上の価格差があるのが常態だ。
2022年07月04日 コラム「虎視」 小売のPB(プライベートブランド)が値上げラッシュに抵抗している。イオンは「トップバリュ」の食料品・日用品の約[...]
2022年06月27日 コラム「虎視」 共和紙料の中村市太郎会長が今年4月18日に急逝した。本紙の創業者と同じ昭和21年生まれで、昨秋お会いした時はと[...]
2022年06月20日 コラム「虎視」 大和紙料・矢倉義弘顧問は、昨年11月に旭日双光章を受賞。今年5月の全原連・総会が大阪で開催されたが、その出席者[...]
2022年06月13日 コラム「虎視」 ロシアという大国は、世界史に出てくるまでに時間がかかった。その理由は、ロシア平原を通過する遊牧民の存在だった。[...]