
米国との貿易摩擦が過熱したのは高度成長期の日本も同じだった。60年代に繊維、70年代に鉄鋼、80年代には農産物やサービス分野が巻き込まれた。89年の日米構造協議で一定の収束をみせたが、日本経済の長期低迷が米国との摩擦を弱めたともいわれる。だが、日本は同盟国の関係から今だ米経済への依存体質から脱却できないでいる。では、中国との貿易摩擦はどういう結末を迎えるのか。
▼米国による保護主義は結局、中国が米国の影響をなくす状態を作り出すのではないか。例えば紙・板紙産業をみても、中国は環境保護主義の立場を取りながら、古紙を多用する段原紙などの生産拠点は東南アジアなどへ移転を進めている。中国資本のメーカーが東南アジアで生産すれば、米国の25%報復関税の影響から免れられ、安価に古紙を調達することができる。
▼余剰生産能力を海外に移転するのは、中国の肝いりの政策である「一帯一路」構想の流れとも合致する。古紙パルプという段原紙工場に比べて中途半端に思える投資は、将来的に中国からマシンの移転も検討しているためである。今後、中国の紙・板紙生産は減少に転じ、東南アジアでの生産量が爆発的に増えて、中国資本による水平分業体制が広がっていくのだろう。
2026年03月30日
コラム「虎視」
世界広しといえど、古紙の分別回収が浸透している国は、日本と韓国のみである。後進国では、古紙は貴重品なので捨てら[...]
2026年03月30日
ちょっとブレイク
私の小学生時代の将来の夢は、先生・バスの運転手・新聞記者だった。そしてその1つは、父が創業したおかげで、大手新[...]
2026年03月23日
コラム「虎視」
札幌市は09年7月から、家庭ごみ有料化と同時に雑がみの行政回収を始めた。これによってごみは有料、資源に分ければ[...]
2026年03月16日
コラム「虎視」
鉄・非鉄業界の業界動向や価格情報を報道しているのが、業界紙の日刊市況通信である。実は以前、印刷している印刷屋が[...]