
米国のリーマン・ブラザーズ破綻に端を発する世界的な金融危機から10年が経つ。当時は古紙相場もバブルの様相で新聞古紙はキロ30円を超えていた。その後、一桁台まで暴落し、問屋は在庫を積み増し赤字での出荷を余儀なくされた。まさに絶頂と絶望を一度に味わった年であった。そして今回、奇しくも似たような古紙相場が形成されつつある。
▼2008年は中国の実需が高騰基調を生み、リーマン・ショック後の低迷から救ったのも4兆元に上る大規模経済対策だった。最近の上昇傾向について、ある商社が分析したグラフ資料によると、秋需期間は大なり小なり価格が上昇するが、他の期間は地政学要因や需要家の感情による面が大きいという。実需よりも外的要因で動いてしまう相場に、再度、大幅な下落が起きないかとの懸念もくすぶる。
▼中国への過度な依存はリスクと需給両者で認識され、これまで対策を打ってきた。この10年で得た教訓も春までの在庫激増の反動から、5月以降は一挙に海外に放出され、需給の逼迫感が強まった。確かに中国の環境政策や米中の駆け引きに揺さぶられた面も大きい。だが国内メーカーと商社、問屋の相互不信なのか、すれ違いも需給バランスの乱れに拍車をかけているようだ。
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