
▼中国の再生資源の輸入停滞で古紙以上に深刻なのが廃プラだ。古紙は日本で回収された量の約2割が輸出されるが、廃プラはその8割が輸出に回る。しかも中国向けが香港ルートを含めて9割と、依存度も高い。中国リスクから、輸出が止まる事態を想定していたという廃プラ商社も少なくない。
▼ごみに限りなく近い、ぎりぎり有価物のようなものを中国はそれなりの値段を付けて買ってきた。これが古紙問屋や廃プラ業者にとって、いわば「稼ぎ頭」だったわけだ。他のアジア諸国に比べても中国の受け入れ基準は極めて甘かった。日本国内では再生原料として到底、流通し得ないようなものである。中国が本格的に環境汚染対策に乗り出す中で、いずれ突き返されるのは時間の問題だった。
▼来年の輸入禁止に向け、中国政府の強硬姿勢が和らぐ気配はない。輸入量は激減するだろう。問題は、逆流してきたMIX古紙や廃プラがどこへ向かうか。東南アジアや日本国内でのマテリアル利用を増やすには品質改善が欠かせない。またサーマル利用がどこまで受け皿になり得るかも未知数だ。一部は産廃化やごみ化も避けられないだろう。今後数年で、再生資源・廃棄物の市場が一変する可能性がある。もはや「ナショナル騒動」と化しつつある。
2025年12月15日
コラム「虎視」
高3の息子は奈良高専の情報工学科に通っているが、今週、社会見学活動で大阪府警を訪問する。「サイバー攻撃やサイバ[...]
2025年12月08日
コラム「虎視」
03年に高良・高橋常務、古紙ジャーナル創業者の父、私の3人で、愛媛県の常裕パルプ工業を訪問した。そこで古紙パル[...]
2025年12月01日
コラム「虎視」
日本国内の古紙利用工場は中小を含めて約140カ所。そのうち家庭紙(ティッシュ・トイレット等)を生産するのは52[...]
2025年12月01日
ちょっとブレイク
凄い時代が来たものである。大谷選手は、投手で10奪三振の好投を見せながら同じ試合で3本塁打を放ち、全てのメジャ[...]