▼紙は文化のバロメーターといわれた時代があったが、インターネットや携帯電話の普及はこうした価値観を変えてしまった。新しいバロメーターとしてトイレットペーパーを提唱したい。というのも2年前の5月にインドにでかけたが、デリー駅から出発したアーグラー行きの列車の沿線で目に飛び込んできたものは、延々と続くスラム街だった。難民ではなくインドの最下層の人たちが生活するスラム街とか。この光景が長く脳裏に焼き付き、安宿に泊まってトイレに紙があるとなぜか安心したものだった。
▼帰国してから彼我のトイレットペーパーの消費量を推定してみた。日本のトイレットペーパーの1人当たりの年間消費量は約8キロ(家庭紙全体では14キロ)。坪量、寸法(紙幅と長さ)などから計算した1ロールの重さは123グラム。8キロを123グラムで割ると65。日本は1人当たり年間65個のトイレットペーパーを使用しているのに対し、インドでは年間2~3個しか使用していない。同じ手法で中国の使用量を計算してみると26~27個。別項のように紙・板紙の生産・消費大国となった中国だが、1人当たりの消費量はまだ74.2キロ。日本、韓国、台湾は倍以上。中国に100キロ時代がやってくる?
2024年12月16日
コラム「虎視」
2000年代の中国の製紙業の発展は驚異的な増設スピードで、瞬く間に世界一の製紙大国となった。
[...]
2024年12月09日
コラム「虎視」
マレーシアの経済発展は目覚ましいが、製紙業の発展も目覚ましいものがある。11年前に訪問した時は、王子グループの[...]
2024年12月02日
コラム「虎視」
働き方改革によって古紙業界ではドライバー不足に陥る懸念があった。時間外労働の上限規制(年間960時間)が敷かれ[...]
2024年12月02日
ちょっとブレイク
母がヒッポファミリークラブという多言語の国際交流クラブに入っていたので、海外からのホームステイを積極的に受け入[...]