
中国は今年から、段原紙、白板紙、印刷・情報用紙等に課していた5~6%の関税を撤廃して0%とした。この報道を受けて、日本から段原紙の中国向け輸出量が一段と増えるのではないかと考えていたが、日本の大手メーカーは中国向けの段原紙輸出を大幅に減らしている。例えば王子HDは、苫小牧工場や佐賀工場からの原紙輸出を大幅に減らす方針だという。
▼中国は国内の古紙回収量・回収率を上げようと躍起になってきた。しかし古紙回収率はまだ51.3%。中国政府は回収率70%を目指していると言われているが、おそらくこれは産業構造が変わらない限り、実現不可能だろう。中国は世界の工場であり、世界中にパッケージとして年間で2000万トン(推定)が出る。構造的に回収率を70%にするのは無理ということだ。
▼08年に中国を訪問した際、日商岩井紙パルプのスタッフが中国で講演を行った。パッケージとして世界中に出て行った中国の段ボールが、時間差で各地で古紙として回収され、OCCとして中国に輸入されて戻ってくる。「中国の皆さん、世界的に古紙は循環しているのです」と話して、拍手喝采を浴びていた。今後、産業刺激策として、習近平が古紙禁輸を緩めることがあるのか、動静を注目したい。
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