▼世界中で最も商売に熱心なのは中国人である。行動力があり、度胸があり、リスクヘッジに長け、引き際も早い。これを言い換えるなら、商売に関しての嗅覚が非常に鋭く、しがらみもなく、失敗を顧みず、あくまでも利益を優先し、儲からなければすぐに辞める。これは世界共通の商売の秘訣だと思うが、中国人はとにかく引き際が早い。
▼以前、中国で廃プラ工場を立ち上げた日本法人の社長にインタビューをした。洋服の縫製工場に留学生として来ていた中国人が、帰国後に「日本のごみを中国に持っていけば、ものすごく儲かるらしい!」と日本の縫製工場の社長に持ちかけ、やがて2人はビジネスパートナーとして中国で廃プラのリサイクル工場を立ち上げる。まさにチャイニーズドリームである。
▼その一方で、数年前から廃プラのリサイクル事業から撤退するケースも増えていた。特に2013年のグリーンフェンスの制定以後、廃プラ事業者や輸入廃棄物事業者への締め付けが厳しくなった。選別における安い人件費と豊富な廃プラ原料需要を背景に、中国は世界一の廃プラ大国となったが、それも過去の話。世界一の商売人は、これから儲かりそうな商売の目星を、すでに付けているかもしれない。
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]
2025年06月02日
コラム「虎視」
4月出荷分から予定されていた家庭紙製品の値上げは、再生品においては、インバウンド需要も追い風となり、事業系トイ[...]
2025年05月26日
コラム「虎視」
直納業者と代納業者の違いは、取引をする外部の人からは非常に分かりづらい。
▼製紙メーカーによ[...]
2025年05月19日
コラム「虎視」
2012年だったと思うが、近畿商組の懇親会でひと騒動があった。来賓挨拶で山上紙業・山上会長が「製紙メーカーは今[...]