▼二〇〇〇年前後から世界の新興国の発展は目覚しいものがあった。最初に採り上げられたのがBRICSの新興五カ国。ブラジル、ロシア、インド、中国に南アフリカを加えたもの。これらの国は豊富な国土や人口、資源をスケールメリットとして、先進国の技術を取り込みながら、もの凄いスピードで発展を遂げた。
▼しかしリーマンショック以後、新興国の経済成長は急速に鈍化し、それまでのGDPの二桁成長は夢物語となった。新興国の成長鈍化の最大の要因は、資源価格の下落だと言われている。豊富な資源と安価な労働力によって経済成長を遂げてきたが、国家としてビジネスモデルの変革を余儀なくされている。
▼古くは燃料として石炭が主流の時代には、大量に採掘することができる技術革新が進み、石炭価格は暴落した。それまでは数々の財閥が牛耳っていた「黒いダイヤ」は、ただの黒い燃料に成り下がった。最近では、米国で開発された技術が世界の勢力図を劇的に変え、新興国の成長を止め、先進国の経済発展を再加速させると考えられている。九〇年代から開発を進めてきたシェールガス革命である。国際エネルギー機関(IEA)はあと二年以内に、米国が原油の世界一の産出国になると予測している。
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]
2025年06月02日
コラム「虎視」
4月出荷分から予定されていた家庭紙製品の値上げは、再生品においては、インバウンド需要も追い風となり、事業系トイ[...]
2025年05月26日
コラム「虎視」
直納業者と代納業者の違いは、取引をする外部の人からは非常に分かりづらい。
▼製紙メーカーによ[...]