2016年5月30日 オピニオン » 1182号

コラム【虎視】1182号

コラム「虎視」

▼五月病にかかりやすい季節。貴社の従業員は大丈夫だろうか?従業員のメンタルヘルスは、企業経営も左右する重要な要素となっている。経営者や上司は、メンタル不調によって管理者責任も問われかねない。昨年十二月から、従業員が五十人以上の企業は定期的なストレス診断が義務付けられたが、古紙問屋などの中小企業はこうした取り組みが手薄なように映る。

▼健全な組織運営は、従業員の「心身」の健康があればこそだが、現場作業に支えられている古紙業界は、身の安全に目が行きがちだった。しかし、心が不安定であれば、注意力が散漫になり、やがて事故を起こしやすくなるリスクも抱えている。メンタル不調は露見しづらく、対応が後手に回りやすい。従業員が結局、退社して事を終えるケースも多々あるのではないか。

▼経営者自身も、心の負担が増大しているようだ。特に後継者は、従業員を束ねる責任感や業績を伸ばすプレッシャーが重くのしかかる。経営者という一見、華々しい立場であっても、プレッシャーに耐えられないことはある。心の平静は、お金や名誉で解決できないのだ。真の成功とは何か、考えさせられる。人生に浮沈があることを心に留めつつ、ストレスの理解を深めたい。

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