▼スウェーデンの首都ストックホルムにあるヴァーサ号記念館を訪問した。ヴァーサ号は一七世紀前半、スウヴェーデン王国の当時の最新技術を結集し、世界最大の軍艦とも言われた。国の誇りである王艦だったが、なんと処女航海に出てわずか一・五キロの地点で、瞬く間に沈んでしまった。
▼当時の最新技術を結集した軍艦が、航海に出てすぐに沈没してしまっては、スウェーデン王国の威信に関わる。沈没した原因は諸説あるが、現在も謎のままだ。大砲を多く積みすぎて重くなりすぎたという説や、元々設計ミスだったという説、船長が酔っ払っていたという説等。しかしどの説も立証されることなく、王国はこの事実を歴史の闇に葬り去った。
▼三百年後、歴史学者のフランセンがヴァーサ号の研究に着手した。彼は、ストックホルムの沖合いにまだヴァーサ号が沈没したままだと確信し、本格的に調査に乗り出した。百回以上の困難な潜水調査を経て、一九五八年から引き揚げ作業を開始。そして一九六一年、三百三十三年の間、海底に沈んでいたヴァーサ号がついに地上に引き揚げられた。ストックホルム近郊は、内海で塩分濃度が低いため、浸食を免れ、ほぼ原型で残っていた。そこには一七世紀の船上生活があった。
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]