▼細断した古紙、つまりシュレッド古紙は①繊維強度が落ちる②古紙以外の禁忌品が混じりやすいーなどから、国内の製紙会社からは長く敬遠されていた。しかし、シュレッド古紙に対する価値観が変わったのは03年春、米国西海岸に出かけてから。この時、住友商事の子会社、サミットのリバーサイドプラント(古紙ヤードのこと)でシュレッド古紙の山をみたことによる。
▼機密文書を細断した大量のシュレッド古紙が持ち込まれ、プラントには山が築かれていた。持ち込んだのは個人、法人がシュレッダー搭載のトラックを走らせて事業所から回収したもの。機密文書のリサイクルビジネスが活発になっているのを目の当たりにする。この動きはカリフォルニア州にとどまらず、最近の報道によると全米に普及しつつあると伝える。ちなみにサミットは回収されたシュレッド古紙を、国内やメキシコの家庭紙メーカーに販売していた。
▼先頃、ナカバヤシのパピルスネットワークの第3回総会に出席したところ、会員数が54社に増え、搭載型と据置型のシュレッダー導入台数は66台になったとの報告。個人情報保護法が追い風となって、日本でも機密文書の細断ビジネスがさらに普及・進展しそうな見通しにある。
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