2005年10月17日 オピニオン » 660号

コラム「虎視」 660号

コラム「虎視」

▼兵庫県の姫路市が今10月から全市で、その他紙製容器を含めた雑がみ(市の表現ではミックスペーパー)の分別収集を始めた。容リ協会を通さない独自の収集である。古紙の分別収集は自治体が任意で行っているもので、容リ法とは関係がない。姫路市の場合、すでに実施している古紙の分別収集に雑がみを追加したといえる。同時にプラ容器の分別収集も開始したが、これも独自ルートというのが他市と違うところか。ちなみに姫路市は世界文化遺産、姫路城を持ち、人口は約48万人の中堅都市。

▼家庭ごみの有料化に乗り出した福岡市や京都市(来10月から)をみると、古紙の分別収集がセットになっていない。セットになるとごみの減量化が一気に進む(京都市はプラ容器を手がける)。西日本の大都市は、広島市を除いて古紙の分別収集を手がけていない。家庭系にしろ、事業系にしろ、紙ごみの削減にどこか及び腰でもある。ごみを減らすには事業系で4割、家庭系で2、3割を占める紙ごみを減らすのがもっとも効果的なのだがー。

▼及び腰なのは①焼却設備や埋立能力に余裕がある②ごみが大量に減ると現業スタッフの仕事を奪う、などの危惧があるからだろう。西の大都市が古紙の分別収集を嫌う理由は他にある?

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