▼今夏、紀州製紙が発表した紀州工場のバイオマスボイラーは09年2月に完成する。投資額は65億円で、発生蒸気量は毎時130トン。主燃料に木屑とプラスチックを使用し、補助燃料に石炭及び重油を使う。本紙の調査によると、石炭ボイラー(2基のみ)も含めて、01年以降に稼働ないしは09年までに稼働予定の製紙各社のボイラー数は33基にのぼることが判明した。今年は6基がすでに稼働、来年は5基、再来年は10基(2基が石炭ボイラー)。ピークは08年だ。
▼バイオマスボイラーの先鞭をつけたのは、東海パルプ島田工場(静岡)と、いわき大王製紙本社工場(福島)だった。いずれも発生蒸気量毎時60トンで、前者が木屑とPS、後者が木屑とRPFが主燃料。両社のバイオマス燃料の使用量はいずれも年間10万トン前後だった。02年~03年にかけてボイラー新設がなく小休止。04年から活発になり、王子製紙や日本製紙グループが相次いでボイラーの新設に乗り出した。
▼発生蒸気量(容量)の最大のものは王子製紙富岡工場に08年に完成する300トン。33基のボイラー容量を合計すると4,800トンにもなる。使用するバイオマス燃料は年間約420万トン。これだけの燃料が集まるのかどうか。
2025年03月24日
コラム「虎視」
この冬、キャベツが未曾有の高値を記録した。昨年12月には、茨城県下妻市の畑でキャベツを盗んだとして中国籍の兄弟[...]
2025年03月17日
コラム「虎視」
シリコンバレー発のGAFAなどの新興企業がもてはやされる陰で、米国の製造業は着実に衰退してきた。製造業付加価値[...]
2025年03月10日
コラム「虎視」
愛媛県四国中央市で紙づくりが始まったのは江戸時代半ばの1750年頃と言われている。豊富な水と原料に恵まれたこと[...]
2025年03月03日
コラム「虎視」
丸住製紙が今年3月末で新聞用紙の生産を終了する。花形だった新聞用紙事業は今は昔である。新聞の普及に大きな役割を[...]