
▼過日、紹介したSCA製紙は世界の紙・パルプメーカーの売上高ランキングで第3位。ティシュペーパー(家庭紙)と段ボール原紙が生産の二本柱だった。ティシュペーパーの工場を見学する機会がなかったが、年産能力は約240万トンで、工場は欧州だけでなく米国や南米にも拡がっていた。日本の昨年の家庭紙生産量が176万トンだから、同社の規模の大きさが分かるだろう。
▼王子製紙と日本製紙グループは売上げ世界ランキング7位と9位だが、工場群は国内に偏在している。製紙業界は合併や再編で寡占化が進み、印刷・情報用紙や段ボール原紙などの主要品種で大手数社が6割以上のシェアを握るようになった。こうした中で唯一、大手3社(大王を含む)のシェアが4割にも満たない分野といえば家庭紙。それだけ中小の古紙もののシェアが高かったことによる。
▼その古紙もの家庭紙に激震が走ったのは04年の秋。減産しながら価格を維持してきた王子製紙が拡販政策に転じたからである。家庭紙市況はその後急坂を転げ落ち、大手から中小まで軒並み業績が悪化した。①過剰設備②市況の低迷③原燃料価格の騰勢など、出口の見えない環境が続き、廃業、倒産、買収の嵐が古紙もの家庭紙業界を襲いつつある。
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