▼今秋、新聞古紙の輸出価格が急騰している。9月~11月の3ヵ月間でCIF価格(海上運賃などを含む上海なら上海につけての値段)はトン16ドルも値上がり(関東商組の輸出価格)し、11月は155ドルになった。問屋手取り価格でもキロ15円台は初めて。主要港に近いヤードからの輸出手取りには16円もあると聴く。雑誌もツレ高となり、両品種とも過去最高の高値である。
▼かっては段ボールが急騰し、それに引っ張られて新聞、雑誌が上がるというケースが多かった。今回は段ボールに大きな動きがなく、新聞、雑誌の独歩高。段ボールは00年春にCIF180ドルまで急騰した(現在は130ドル台)。この反動で翌年夏には60ドルまで急落。02年には回復し、同10月から100ドル台に乗せ、4年2ヵ月にわたり100ドル台が維持されている。
▼今回の新聞の独歩高は中国需要による。今年末にかけて2社3台、約100万トンの新聞用紙やLWC(軽量コート紙)マシンが稼働する。さらに07年末から08年にかけて、フワタイと広州紙業が増設に着手。フワタイは広東省で新聞用紙40万トン、山東省でストラ・エンソとの合弁で古紙ベースの出版・印刷用紙20万トン、広州紙業は広東省で新聞用紙40万トン、計3台のマシンが稼働予定。
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