2007年2月5日 オピニオン » 724号

コラム「虎視」 724号

コラム「虎視」

▼中部商組の輸出が始まったのは2001年6月から。この輸出価格が段ボール3円30銭、雑誌1円60銭、いずれも問屋の手取り価格。もちろん赤字輸出で、組合輸出のスタート価格が過去の底値でもあった。今2月積み価格は段ボール15円、雑誌15円80銭。いずれも過去最高である。当時に比べて段ボールで12円、雑誌で14円もの値上がり。

▼一方、中部地区の国内建値は01年6月が段ボール7円、雑誌4円50銭。いずれも問屋店頭ベース。現在は段ボール10円、雑誌9円。段ボール3円、雑誌で4円50銭の上昇にとどまっている。劇的に変化した輸出価格に比べると国内価格の上昇はゆるやか。

▼中国の驚異的な輸入増にもかかわらず、古紙の輸出価格は昨夏まで安定して推移してきた。なぜか。日米欧に輸出余力(日米欧の国内回収が増えたことによる)があったためとみたい。逆に中国抜きの90年代の輸出価格は段ボールでCIFトン100ドルを切ったり、瞬間的に300ドルに乗せるなど乱高下していた。

▼ところが昨秋来、他の資源物やエネルギー価格と同様に古紙でも中国が台風の目になってきた。中国が日本にとって古紙の主要輸出国となってから今回のような輸出価格の高騰は、意外にも?初めての経験なのだ。

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