▼昨秋来、輸出価格の急騰もあって国内建値との乖離が大きくなっている。これを埋めるために新聞は建値を2円アップしたが、輸出価格がさらに上昇を続けているので溝が埋まらない。雑誌に至っては九州の雑誌の建値が七円(問屋店頭)。輸出価格の問屋手取りが現在、15円台(主要港に近い古紙ヤード)。建値の2倍にもなってしまった。
▼鉄スクラップだとこれだけ乖離するとメーカーに原料が入らず、国内の電炉設備がストップするだろう。ところが古紙は製紙工場の抄紙機が止まらずに動いている。古紙の輸出も驚くほどに増えていない。ということは、メーカーが建値でなくプレミアム(割り増し)価格を出して購入しているからといえよう。
▼問屋側にも建値アップを歓迎しない雰囲気がある。いたずらに仕入れ競争を煽るからというのが最大の理由だ。価格の対応が遅い国内商売に比べて輸出は上がるか下がるか横ばいかが、はっきりしている。輸出指向を鮮明に打ち出す問屋がある一方で、きちんと価格で応えてくれる(プレミアムが出ている)国内メーカーには供給責任を果たすという問屋もあり、問屋の姿勢も千差万別。輸出が本格化して今年で6年目だが、初めて経験する乖離の大きさに両者が戸惑っている?
2024年04月22日
コラム「虎視」
財務省の貿易通関統計によると、日本から古紙パルプの輸出量が急増している。昨年半ばごろから増え始め、直近の24年[...]
2024年04月15日
コラム「虎視」
日本容器包装リサイクル協会の発表によると、今年度の市町村からの紙製容器包装の引き渡し予定量は1万4千トン。ピー[...]
2024年04月08日
コラム「虎視」
受験シーズンが終わって新学期が始まる。受験前は、縁起が悪い言葉を避ける必要がある。このタブーの言葉のことを忌み[...]
2024年04月01日
コラム「虎視」
ドジャース・大谷選手の通訳の水原氏が違法なスポーツ賭博を行い、大谷選手の資金を流用したとして刑事告訴された。こ[...]