▼昨秋来、輸出価格の急騰もあって国内建値との乖離が大きくなっている。これを埋めるために新聞は建値を2円アップしたが、輸出価格がさらに上昇を続けているので溝が埋まらない。雑誌に至っては九州の雑誌の建値が七円(問屋店頭)。輸出価格の問屋手取りが現在、15円台(主要港に近い古紙ヤード)。建値の2倍にもなってしまった。
▼鉄スクラップだとこれだけ乖離するとメーカーに原料が入らず、国内の電炉設備がストップするだろう。ところが古紙は製紙工場の抄紙機が止まらずに動いている。古紙の輸出も驚くほどに増えていない。ということは、メーカーが建値でなくプレミアム(割り増し)価格を出して購入しているからといえよう。
▼問屋側にも建値アップを歓迎しない雰囲気がある。いたずらに仕入れ競争を煽るからというのが最大の理由だ。価格の対応が遅い国内商売に比べて輸出は上がるか下がるか横ばいかが、はっきりしている。輸出指向を鮮明に打ち出す問屋がある一方で、きちんと価格で応えてくれる(プレミアムが出ている)国内メーカーには供給責任を果たすという問屋もあり、問屋の姿勢も千差万別。輸出が本格化して今年で6年目だが、初めて経験する乖離の大きさに両者が戸惑っている?
2025年10月13日
コラム「虎視」
10月4日に行われた自民党総裁選において、高市早苗氏が第29代総裁に選出された。15日に召集される臨時国会で第[...]
2025年10月06日
コラム「虎視」
製紙業界では周期的にバイオマスボイラーの建設ラッシュが起きている。2000年代はエネルギー転換やコスト削減を主[...]
2025年10月06日
ちょっとブレイク
時は明治時代、商人が集う大阪の街で薬問屋の奉公人として佐助は働いていた。主人の次女である春琴(しゅんきん)は、[...]
2025年09月29日
コラム「虎視」
▼新卒の時に応募したのが、設立から間もないブックオフだった。当時、川崎市の生田に住んでいたが、ブックオフの本社が[...]