サッカー日本代表の森保ジャパンが好調である。過去3年の日本代表の成績は29勝8敗5分(24年10月末時点)だが、そこにはドイツ(2勝)やスペイン、トルコ、パラグアイ等の強豪国からの勝利も含まれている。98年に初めてワールドカップ出場を成し遂げた国とは思えず、欧州や南米の強豪国にも互角の勝負が出来るほどに成長している。
国レベルで急速にサッカーが強くなれる訳ではなく、ここに至るまでには数十年単位の関係者の地道な努力がある。日本で初めてのプロリーグであるJリーグは93年に設立された。ユース年代の育成カリキュラムが整備され、街の少年サッカーチームにまで指導要綱が徹底された。国を挙げてのサッカー育成カリキュラムが整備されたこと、プロチームが出来てW杯に出たこと、スター選手の誕生等により、将来サッカー選手を目指す子供が多くなった。
また近年のある変化も日本が強くなった要因の1つだ。それはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の導入である。18年からはW杯でも導入が始まった。これまで日本サッカーは、南米選手が得意とするマリーシア(ずる賢さ)が足りないと言われていた。武士のように正々堂々と戦うことを信条とする日本人には、むしろ苦手なスポーツだった。それが時代の変化により、審判を欺く行為は全てビデオ判定で裁かれるようになり、これが日本サッカーに大きなプラスとなった。また危険なプレーによる怪我も減少しており、良いこと尽くしである。
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