
▼この2年間に国内メーカーの主要3品の古紙購入価格は平均してキロ当たり10円値上がりしている。年間100万トンの古紙を購入するメーカーにとって10円アップは100億円のコストアップにつながる。プレミアム価格は2階建て、3階建ての構造になっているが、三階建ての価格(段ボールでいえばキロ22円、問屋店頭)が実勢相場といえるだろう。国内価格を左右してきたのが輸出価格である。
▼ドルベースの輸出価格は現在、段ボールでみるとCIFトン255ドルで横ばい。為替が3月時点は1ドル106円前後だったが、現在は100円を割り込んでいる。為替が円高に進行した分だけ問屋手取りが減少する。仮に95円まで円高が進むと、ドルベースが同じでも手取りは10%も減少することに。
▼商社筋によると、4月からコンテナへの過積載が厳しくなり、40フィートコンテナに古紙20トンしか積めなくもよう。これまでは24トン前後積んでいた。およそ2割の過積載していたがこれができないとなると、輸出経費のアップにつながる。ドルベースが上昇しない限り、円高と流通経費の上昇というダブルパンチになり、問屋の手取りはかなり減少しそうだ。4月の中部や関東商組の入札の動向をみたい。
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