
先週号でパック連の質問状の回答・意見を掲載した。パック連通信には、「大手容器メーカーが未晒原紙の紙パック(※未晒原紙=漂白していない茶色の原紙)の使用を拡大させようとしており、日本の紙パックリサイクルシステムが立ち行かなくなる恐れがある」と記しており、警鐘を鳴らす。
▼紙パックの未晒化は、リサイクル問題と絡んで大きな論争となっている。パック連が危機感を持つ最も重要事項は、「家庭紙向けに使えなくなること」である。21年度の紙パックの再利用用途はトイレットペーパーが66%、ティッシュが18%、板紙その他が16%。再利用の紙パックの実に84%が家庭紙向けに使用されており、パック連や関係者が危機感を募らせるのも頷ける。
▼ただし紙パックが白物の家庭紙向けに使えなくなることが、リサイクルシステムの崩壊に繋がるとは言えない。未晒の紙パックは、段原紙の中芯や裏ライナー、包装紙・雑袋向けの原料として使用出来る。また近年増加中の茶系家庭紙(キッチンペーパーや茶色TP)向けにも使える。用途拡大に加えて、これまでごみ化していたアルミ付き紙パックの回収が促進され、紙パック全体のリサイクル率は向上する見込みだ。家庭紙と板紙、容器メーカーや関連団体の思惑が交錯する。
2025年11月10日
コラム「虎視」
これまで中国の製紙・古紙の情報を得ていた中国版RISIのUMPAPERが、今年9月に中国から撤退した。8月末に[...]
2025年11月03日
コラム「虎視」
前回古紙ヤードマップを発行したのが2020年5月だが、この5年の間に古紙を取り巻く状況は一変した。
[...]
2025年10月27日
コラム「虎視」
今回は山﨑紙源センター特集。社名は「やまさきかみげんセンター」と読む。「やまさき」を「やまざき」、「かみげん」[...]
2025年10月27日
ちょっとブレイク
10月21日、衆議院の首相指名選挙で過半数を得票し、第104代首相に高市早苗氏が選出された。日本の憲政史上初め[...]