前々号では、コアレックス信栄が開催した3市(富士市・熱海市・座間市)の市長による対談を掲載した。しかしその座間市・佐藤市長の発言は、業界内で物議を呼んでいる。その発言は「座間市のイオンのフードコートで排出された紙ごみのリサイクルを始めた。紙ストローやケチャップなどで汚れた紙ごみもリサイクル出来る」「それらは有価で買い取って貰っているので、財政的には負担にならない」という内容だった。
食品残渣で汚れた紙皿や包装紙、紙ストロー等が全てマテリアルリサイクル出来るのはもちろん理想ではあるが、現実的には臭いや汚れ等の問題があり、ほとんどの製紙メーカーでは受け入れできない。
またこれらの紙ごみをサーマル利用のRPFに向けるにしても、食品残渣が付いているものは塩分がかなり付着している。RPFは塩分規定が厳しく、塩分濃度が高いとバイオマスボイラーの炉を傷付けてしまい、結果的にボイラーの寿命を削ってしまう。つまりマテリアル・サーマルどちらも、食品残渣が付着している紙類は、これまで拒否されてきた。コアレックスの技術革新はポジティブに捉えるべきだが、これが当たり前になるのは怖い。
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