
▼米国西海岸のOCC輸出価格、CIFベースがトン300ドルに乗せてきた。300ドル台に乗せたのは1995年の高原相場以来、15年ぶり。当時は中国市場がいまのように巨大化していなかったので、中国が台頭してから初めての300ドル相場ということになる。前回の高値は08年の春で、瞬間的に280ドル前後まで上昇したが、10月の大暴落では一気に70ドル前後に下落。この最安値からみると4倍以上の高値に駆け上がったわけだ。
▼米国東北部の寒波の影響による発生減やコンテナ不足が続いているうえに、昨年末から今年にかけてアジア向けフレート(海上運賃)が一コンテナ当たり300ドル~400ドルも上昇。これが輸出価格を押し上げる大きな要因というか原動力になっている。米国では回収量の四割足らずの古紙が輸出に回っているので輸出価格の高騰は国内価格を突き上げ、国内OCCも230ドルを上回ってきた。
▼内外価格がほぼ連動する米国に対して、日本はすれ違う。前回も国内建値は容易に上がらなかった。どんな相場であれ、山高ければ谷深しが相場の教訓。前回は大暴落という異常な展開で終わったが、今回はどうか。上海の万博が5月から10月まで。10月頃が相場の転換期とみられるけれど。
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