▼今夏、製紙メーカーと古紙問屋を騒がしたのが捺染紙問題。本紙900号でも報じたが、8月9日に発行された週刊少年ジャンプ第36&37合併号に、捺染紙が使われたアイロンプリントが付録で付いていたことによる。問屋サイドでは独自に防止策を施すなど、対応に追われた。㈱大久保では、8月からこの号に限り1部5円での買い取りを続けている。9月末までに2,806冊が持ち込まれ、うち付録が外されていたのは153冊だった。今後も買い取りを継続する方針。
▼捺染紙と言えば、2年前、王子板紙・大分工場で大量の捺染紙が混入して大問題となった。ちなみに同工場ではライナー原紙の他、白板紙の生産が多く、白板紙はライナーや中芯よりも斑点が目立ちやすい。最初は出所が全く分からず、工場関係者は特定するのにかなり時間がかかったという。ようやく分かった出所は靴の流通メーカーで、そこから発生する緩衝材として使われていた紙だった。靴の流通メーカーは、中国から大量に靴を輸入していたが、靴の中に入っていた緩衝材の紙に捺染紙が使われていたという訳だ。この問題以降、同工場では原料の品質基準を厳しくし、疑わしいものは納入できないようになっている。同時に上白や模造の使用を増やしている。
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