▼2年前の古紙輸出価格の大暴落がトラウマになって、今年も国慶節明けに反動が出るのでないかと危惧されたが、反動はほとんどなく引き続きじり高基調が続いている。段ボールのドル価がCIFトン250ドル台に近づいてくると、反落の懸念が強まり、事実、いつ下落してもおかしくない水準だけれど。
▼本紙の上海からの現地リポートによると、中国の国内相場(段ボールの国内品)は9月10日時点でトン1,650元。1元13円で計算するとトン2万1,450円、キロ21円45銭(中小メーカー着値)。中国製紙にとってリーズナブルな価格は1,300元~1,400元というから、現在の相場は300元前後(キロ4円前後)高いことになる。
▼8月、中国政府は9月末までに廃棄する製紙メーカー279社の設備一覧を公表した。廃棄される生産設備能力は合計で465万トン、中国全体のシェアの5.3%に当たる。この廃棄の影響で需給が引き締まり、製品価格が上昇している。中芯原紙でみると8月頃に比べて3割強値上がりした。
▼日本と違い中国では原料、製品ともに値動きが激しいが、今回は原料高を製品に転嫁できる環境にあったことが分かる。11月頃までこの基調が続く?
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