19年の世界の段原紙生産量は約1億7200万トン。そのうちアジアで約8000万トン、うち中国で約4500万トンの生産量だった。世界におけるアジアの生産シェアは47%、中国の生産シェアは26%。しかし輸出入量で見ると、アジア全体の段原紙輸入量は634万トンで世界シェアは21%、輸出量は423万トンで同14%と低かった。
▼この流れが変わったのが、中国による古紙輸入規制。中国は段原紙の原料不足を製品輸入と古紙パルプ輸入で補っており、昨年の段原紙輸入量は717万トンで大幅増となった。昨年はまだ古紙輸入がストップしておらず、古紙輸入量は689万トン、古紙パルプの輸入量が177万トンあった。
▼今年は古紙輸入量が香港からの50万トンのみで、昨年比で640万トン減になる。歩留まりを85%とすると540万トンの不足。昨年は段原紙輸入が400万トン増、古紙パルプ輸入が80万トン増で補ったが、今年も同様に段原紙が400~450万トン増、古紙パルプは100~150万トン増となる可能性が高い。
中国から様々な商品のパッケージとして世界中に輸出されている段ボールの量が約1500万トン。これが以前までは古紙として戻っていたが、今後は段原紙か古紙パルプとして戻る。
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