2020年10月5日 オピニオン » 1396号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 今年の5月に当初予定されていたRISI主催のアジアン・カンファレンスは延期の末、9月末に中国・上海で開催された。初日だけを実地開催、残る2日間がオンラインで行なわれた。英語または中国語による進行なのだが、同時翻訳などオンラインの利点を活かせば、もっと参加のハードルも下がるのでは?!

 ▼さて会議の報告によると、世界の段原紙需要は1億7100万トンで、うちアジアが約半分の8300万トンを占める。内訳は①中国が58%、②東南アジア14%、③日本11%、④韓国8%、⑤インド7%。来年から中国が古紙輸入を閉ざすが、アジアが回復の牽引役にもなっていく。今年アジアでの段原紙需要は4%落ち込むが、21~22年は4%ずつ成長する見通しで、中国の原紙輸入量もこの間270万トン伸びるようだ。

 ▼古紙の輸入禁止にも関わらず、中国国内では多くの新規計画が19年と20年にある。増産能力は計900万トン。さらに21年にも計180万トンの増設も予定。この主原料となるのが古紙パルプで、各地で計700万トンの設備が立ち上がる。例えば①米国223万トン、②マレーシア168万トン、③ミャンマー68万トン、④タイ60万トン。こうした中国の段原紙、古紙パルプの輸入増の流れが当面続く。

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