
ある社長曰く、「今こそ問屋は数量の頸木(くびき)から逃れなければならない」。つまり数量ありきの経営ではなく、利益重視の体質へ切り替えていくべきだという。量を減らすことを恐れず生き残り策を模索することが、人口減に直面する中でリサイクル業界にも求められている思考だと説く。
▼問屋の経営者は、本能的に数量を追いたくなるものである。荷の入っていないガラガラのヤードを見れば不安になり、これまで扱い量の大きさで製紙メーカーや販売先との交渉も優位に運んできた。そんな経験からつい仕入れを上げてでも量の確保に動いてしまう。だがもはや回収量は頭打ちで、結果的に仕入れ競争に繋がり全体の利益を下げてしまうことになるのだ。
▼対処法は2つある。1つは問屋の仕入れの見直しである。古紙は何でも有価で買い取って収集するというのはもはや過去の常識となった。数量や頻度など条件によっては、逆有償で引き取り、利幅が取れるものだけを有価で残す。もう1つは相互扶助のあり方である。同業他社との回収エリアの補完、協業を収益が出る形で実現できるか。もともと中小企業同士が支える業界であり、パワーゲームは馴染まない。施されたら施し返す、そんな関係性なくして持続しえないだろう。
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