
普段は取材をする立場だが、希に取材を受けることがある。2年前の2月、TBSから電話があった。その内容は「持ち去り古紙の取材をしており、そのコメントが欲しい」と言われた。翌週に東京の仕事が入っていたので、赤坂のスタジオに出向いて収録を行った。
▼テレビのドキュメンタリー番組は、最初におよそのストーリー展開を決め、それに関連するコメントやコンテンツを当てはめていくやり方が多い。この時に決まっていたストーリーはこうである。「貴重な資源である新聞古紙が持ち去り業者によって大量に持ち去られ、中国に輸出されている。そのために国内製紙メーカーが古紙不足で非常に困っている」というものだった。しかし当時、日本で回収されている新聞古紙のうち、中国に輸出されている比率はわずか2%だった。また中国の環境規制が始まった時期で、先行きが不透明な状況だった。それらのことを話したからかどうか分からないが、結局番組で古紙ジャーナルとしてのコメントは使われなかった。
▼古紙業界にとって中国は過去のものになりつつある。おそらく2020年末に中国の古紙輸入は閉ざされるだろう。その前に新型コロナウイルスにより失墜した信頼と安全を取り戻し、経済を回復させる必要がある。
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