2020年2月3日 オピニオン » 1363号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 牛乳パックリサイクルシステムの維持が危機に陥っている。1980年代からパック連等の市民団体が中心となり、バージンパルプで作った牛乳パックを、1回使っただけで捨てるのはもったいないということから、リサイクル運動が広がった。使い終わった牛乳パックをこれだけの規模でリサイクルしているのは、世界広しといえども日本だけである。

 ▼しかし現在は、牛乳パックリサイクルにとって完全に逆風となっている。製紙メーカーが牛乳パックの使用を減少もしくは中止した最も大きな要因は、廃プラの処理問題である。1リットルの牛乳パックでは約15%、学乳パックは40%が廃プラである。歩留まりが悪い上に、仕入価格が高く、なおかつ廃プラの処理も困るということで、厄介者扱いされる始末である。

 ▼学校から学乳パックの引き取りを止めたという事例は、昨春から徐々に増え始めた。学校から引き取りを請け負っていた乳業メーカーは、古紙問屋が引き取らなくなったからと話す。古紙問屋は、家庭紙メーカーからいらないと言われたからと話す。家庭紙メーカーは、他に安い古紙が潤沢で、廃プラが出る牛乳パックを使いたくないと話す。いずれも困難な状況だが、牛乳パックを通じた環境教育や分別文化を見直す時である。

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