2019年4月29日 オピニオン » 1326号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 平成が終わる。この30年間は古紙業界にとって成長と繁栄を謳歌した良き時代だったのではないか。売れない時期もあったが行政回収による回収量の爆発的増加、輸出時代の幕開けを経て市場は急拡大した。平成元年当時と比べ回収量は約6割増、回収率は33ポイント伸びた。輸出が軌道に乗ったことで需給がタイト感を保ち、好市況も続いた。

 ▼本紙も平成3年4月の創刊なので平成とともに走り抜けた感がある。古紙業界における平成のダイナミズムを目の当たりにできたことは幸運だった。社会にリサイクルの仕組みが根付き、業界の地位も向上。ベーラーや計量システム、パッカー車など現場の機械化も進み全国で複数ヤードを展開する問屋も現れた。ニュースには事欠かなかったわけだ。心残りは未だ古紙業界から上場企業やグローバル企業が現れなかったことか。

 ▼令和は古紙業界にとってどのような時代になるのか?明治から続く問屋が十四社も残る業界である。平成で製紙メーカーは数を大きく減らしたが、今度は古紙市場が縮小期にさしかかる。皇位継承は世襲を象徴する出来事ともいえるが、中小のファミリービジネスをどう存続させていくのか、経営者を含めた人材不足に直面する中で次の時代のテーマになっていくだろう。

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