2018年11月5日 オピニオン » 1302号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 第一次オイルショックは昭和48年に第4次中東戦争が勃発し、アラブ産油国が石油の輸出禁止を発表したことで起こった。日本では石油が不足するということで、生活必需品を買い急ぐ人たちがスーパーに殺到。その代表格がトイレットペーパーだった。

 ▼オイルショックによって古紙価格は史上最高値に達した。キロ当り30円を超え、40円を超え、一時的にキロ50円を超えた。ちなみにこれは問屋の仕入価格である。当時の日本の大卒初任給は約2万円。しかし古紙を軽トラで1日1トン集めると、問屋の仕入価格がキロ40円なら1日4万円になる。新卒者が1ヵ月働いて貰う給料の2倍を、1日で稼ぐことができる。

 ▼この噂を聞いて仕事を辞めてちり紙交換になる者が増えた。当時は古紙の行政回収はなく、集団回収もそれほど整備されていない。全国的に古紙回収の主流はちり紙交換だった。しかし相場は水もの。古紙相場の変動は激しく、上昇が急だった分、下落も早かった。わずか1年後には価格は1桁の水準に落ち、ちり紙交換をあっさりと辞めてしまう者が後を絶たなかった。わずか1年で40円が7円になっては、とても割に合わない。さて史上2番目の高原相場となった現在の高値、いつまで続く?

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