2004年10月18日 オピニオン » 611号

コラム「虎視」 611号

コラム「虎視」

▼昨年、アジアで古紙輸入が100万トンを超えた国は、中国、インド、インドネシア、韓国、台湾、タイの6ヵ国であった。この6ヵ国の国別輸入シェアを調べてみた。中国は輸入通関統計から。他国は輸出と輸入は若干の誤差があるが、輸出通関統計から割り出したもの。日本がシェアでトップを占めるのはタイのみ。米国は中国と韓国でのシェアがダントツ。欧州はインドとインドネシアのシェアでは圧倒的だ。台湾は米国、日本、欧州が三分する格好である。

▼日本品のシェアが多いタイの動向が注目されているが、経済は順調ながら夏場から古紙輸入が落ち込んでいる。輸入先を米国や欧州に振り替えているわけでもなく、原因がはっきりしないようだ。強いて挙げるとすると①春先に買いすぎた②真偽は確かでないが、リー&マンが多量の手持ち在庫をタイに転売した③夏場は雨期に当たるが、今年は雨が少なく、国内の古紙回収が進んだーなど。

▼タイ向けのフレート(海上運賃)が値上がりしており、中国に比べて競争力が低下している。仮に中国からのOCCのオッファが125ドルとすると、この10ドルくらい高くないと日本品が買いにくい。同価格では日本側の手取りが悪いからだ。日本側がタイ向け輸出を抑えている?

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