2006年4月24日 オピニオン » 686号

コラム「虎視」 686号

コラム「虎視」

▼古紙の回収は地域密着型の地場産業だが、ごみの収集も 市町村、都道府県単位で許可が必要になり、地場産業としての性格が濃厚。このため日本では全国を横断するごみ収集業者が欧米と違って、育っていない。現行の廃棄物処理法によると、ごみは産廃と一廃に分けられ、産廃は排出事業者が処理責任を持ち、一廃は市町村が持つ。いずれも許可が必要で、古紙のように自由な回収はできない。

▼釈迦に説法だが、この一廃はさらに家庭系と事業系に分かれる。家庭系は市町村自ら、事業系は市町村から認可を受けた許可業者が収集しているケースが多い。事業系とはオフィスや商店などから発生するごみで、中身の半分は紙ごみとみられている。家庭系は生ごみやプラスチックが多いが、紙ごみも三割近くを占める。

▼この4月、大阪府の堺市が15番目の政令指定都市になった。政令指定都市をふたつ抱えるのは、神奈川県、福岡県に次いで大阪府が3番目。こうした大都市でも一廃の業者数は千差万別。札幌市は財団法人の札幌市環境事業公社がひとつあるだけ。仙台市も4社と少ないのに対し、東京都は600社以上もある。一廃の許可は欠格要件がなければ申請・受理される場合と、新規参入がほとんど認められないかの両極端にある。

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