
▼「古紙が余るということは夢にも思ったことがない。」これはある自治体の古紙に携わる担当者が言ったセリフだそうだ。確かに現在の中国は国内回収が伸びているとはいえ半分以上を輸入に頼っている状況なので、古紙が余るということは夢にも思わないだろう。しかし現在の日本は供給過剰で、毎年500万トンの古紙が余剰するが、これを中国をはじめとするアジア諸国に輸出することで、需給バランスを保っている。
▼昔の日本は古紙が余剰気味になると価格が下がり、チリ紙交換が離散して回収量が減ることで需給のバランスが取れていた。ところが集団回収や行政回収が拡がり、ごみ減量と古紙回収量の増加を優先したことで需給バランスは崩れた。
▼結果的には2000年代から中国の製紙産業が急速に発展したことにより、米国に次ぐ古紙供給国としての役割が大きくなる。中国製紙産業の発展があと5年遅かったら、日本の古紙業者は耐えられたかどうか。現在の全国の製紙メーカーの通常在庫は70万トンで上限は100万トン、古紙問屋の通常在庫は30万トンで上限は60万トン。備蓄能力はメーカーと問屋を合わせて60万トン。リーマンショック後はメーカー・問屋共に上限の在庫量に達した。歴史は繰り返すのか。
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