奈良市の人口は約35万人。47都道府県の県庁所在地の中で人口数は28番目の中核市である。その奈良市では古紙回収量はゼロカウントだ。これは奈良市では古紙の行政回収が行われておらず、集団回収にも助成金がないためである。このような市町村は、全国的にはそれほど珍しくはない。
▼奈良市内の住宅地を歩くと分かるが、実際にはあちこちで集団回収が行われている。単に自治会や町内会への助成金がないだけである。行政が古紙回収にノータッチである理由は、①予算がない、②民間企業の回収が盛ん、③他の回収方法が確立、④組合等の力が強い等が挙げられる。以前は市内にちり紙交換業者が多く、彼らの仕事を奪わないという配慮もあったという。また古紙の無人回収所が盛んで、様々な業者が市内各地に展開している。
▼奈良市が運営するごみ焼却場でも、ごみや資源物と共に古紙を回収している。古紙置き場は民間業者に業務委託をしており、市は古紙回収にはあくまでもノータッチとなっている。大型ごみを持っていくついでに焼却場の古紙置き場に行くと、障がい者が品種ごとに分別作業や異物除去を行い、熱心に働いている。市の古紙回収量はゼロだが、彼らの働きが紙リサイクルを支えている。
2025年10月20日
コラム「虎視」
古紙ヤードマップは先代創業者が本紙創刊時から考案していたもので、いつかは日本全国の古紙ヤードを一覧にして冊子に[...]
2025年10月13日
コラム「虎視」
10月4日に行われた自民党総裁選において、高市早苗氏が第29代総裁に選出された。15日に召集される臨時国会で第[...]
2025年10月06日
コラム「虎視」
製紙業界では周期的にバイオマスボイラーの建設ラッシュが起きている。2000年代はエネルギー転換やコスト削減を主[...]
2025年10月06日
ちょっとブレイク
時は明治時代、商人が集う大阪の街で薬問屋の奉公人として佐助は働いていた。主人の次女である春琴(しゅんきん)は、[...]