
▼ごみ焼却炉でごみを燃やす方法は19世紀の後半、イギリスで考案されたという。日本で実用化が始まったのは北陸地方からで、大都市ではいち早く大阪市が導入、東京市(当時は市だった)より20年も早かった。ごみ焼却炉で先駆けた大阪市だが、現在1人当たりのごみ量はダントツに多く、横浜市の2倍に達している。ごみ減量化、リサイクル推進化では他の大都市に比べて大きく遅れてしまった。
▼家庭ごみ有料化の輪が拡がっている。ただ大都市でみると16大都市(東京23区ならびに昨年、政令指定都市になった堺市と静岡市を含む)で、有料化しているのは北九州市、福岡市、京都市の3市のみ。05年10月から有料化に踏みきった福岡市はごみの夜間回収(収集は業者委託)でも知られるが、06年9月までの1年間で約1割、ごみが減ったと報告。
▼有料化と古紙の分別収集がセットになれば、さらに家庭ごみが減るだろう。ところが福岡市は分別収集を実施していないので、有料化も限定的な効果にとどまるとみられる。前号で報道したがシンガポールやマレーシアの家庭ごみはすべて民間業者が収集していた。福岡市は業者委託しているが、日本では家庭ごみの収集における業者委託の自治体が極端に少ない。
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