▼92年といえば本紙が創刊した年でもあるが、前号でも触れたように同年9月から国内の雑誌価格(関東地区の問屋店頭)が一桁価格に転落。それから今4月に2円上がりし11円になるまで、14年と7ヵ月も一桁価格に低迷した。実に長いトンネルだった。
▼92年前半の価格はどうだったのか。新聞、段ボールはともにキロ17円、雑誌は12円だった。新聞・段ボールと雑誌の価格差は5円もあった。近年は三品種の価格が接近し、輸出価格では雑誌と段ボールの逆転現象も起きている。輸出価格が国内価格を突き上げるようになり、雑誌の商品価値が上昇したともいえる。
▼ところで雑誌価格が20円以上した時代はというと、70年代から80年代にかけて。85年の5月以降は20円相場も消えた。段ボールは87年~88年にかけて20円台に回復しているものの、新聞と雑誌は85年以降20円台がない。こうみてくると85年を契機に古紙相場の長期低迷が始まったことになる。
▼では三品が10円台に乗せた今年が本格的な相場回復の、転機の年となるのかどうか。すべては中国次第といえそうだが、新聞、段ボールの輸出価格が今年後半、20円台に乗るような高値が現出すると、古紙相場の水準が変わるかもしれない。
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