去る10月26日、東京の大手町で古紙ジャーナルセミナー2023を開催した。コロナ禍以降、WEB開催に切り替えていたので、実地での開催は2019年11月以来、4年ぶりとなる。4年前はまだ中国が古紙禁輸を行う前だが、OCCの輸出価格は暴落して一桁価格のキロ4円になり、中国の禁輸も控えて先行き不透明な時期だった。
▼中国禁輸やコロナ禍、昨年の価格高騰を挟んで、古紙業界は新常態のステージに入りつつある。つまり古紙余剰や価格暴落の懸念は減り、輸出市況も高からず安からず安定的な価格帯で推移する。そこで問屋は差別化をするために、今後はプラスアルファのビジネス展開が生き残る鍵となる。サンウエスパ・原社長の講演は、オリジナリティ溢れる内容だった。
▼今後は、新マシンによる設備過剰が板紙市況の下落を招くと各講師共に予測していた。今後予定されている新規設備は世界中で3000万トンを超える。これらが次々立ち上がると、需要を超えた供給となり、板紙市況の軟化を招く。製品価格は軟化するので、原料のOCC価格も上がらない。しかし設備が増加してOCCの需要は増える。つまり物が足りないのに価格が上がらないという不思議な状況が生まれることになる。
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