
▼10月の古紙輸出価格の暴落は、古紙もの家庭紙や中小板紙メーカーにとって神風になった。それまで古紙の需給が逼迫し、古紙不足と高騰に苦しんでいたからである。ところが輸出がストップしたことから輸出玉が還流し、手当が容易になった。洋紙や板紙の大手は、輸出価格の高騰に危機感を持ち、早くから在庫補充していたため、すでに在庫が満杯。還流した輸出玉はもっぱら中小に還流した。
▼また洋紙や板紙市況を維持するため、大手は建値を崩すわけにはいかず、プレミアムは外したものの当面建値購入の姿勢を堅持するだろう。こうした大手の姿勢も中小にとって買いやすい環境を作った。問屋側も手取りが一桁価格に転落した輸出に回すより、建値よりは安いが輸出よりも高い中小に出す方が有利。お互いの利害が一致したわけだ。
▼こうした中小の年間消費量(昨年実績)は510万トン強、月にして43万トンである。一方、日本の古紙の需給ギャップは月平均33万トン。これが輸出に回っていたが、輸出がストップした10月はかなりの数量が中小に還流したとみられている。一方、大手は在庫が満杯で逆に数量カットや荷止めしたりする工場が多かった。中小の積極購入は問屋側にも有り難かったことになる。
2025年11月03日
		 コラム「虎視」
        前回古紙ヤードマップを発行したのが2020年5月だが、この5年の間に古紙を取り巻く状況は一変した。
[...]
2025年10月27日
		 コラム「虎視」
        今回は山﨑紙源センター特集。社名は「やまさきかみげんセンター」と読む。「やまさき」を「やまざき」、「かみげん」[...]
2025年10月27日
		 ちょっとブレイク
        10月21日、衆議院の首相指名選挙で過半数を得票し、第104代首相に高市早苗氏が選出された。日本の憲政史上初め[...]
2025年10月20日
		 コラム「虎視」
        古紙ヤードマップは先代創業者が本紙創刊時から考案していたもので、いつかは日本全国の古紙ヤードを一覧にして冊子に[...]