▼中国の驚異的な成長で6年余も日本の古紙は売り手市場が続いたが、過去の需給をみると4年周期で変わっていた。4年に1度需給がタイトになり、売り手市場になったものの①メーカーの再編・統合による大型化②販売先が国内製紙に限られ輸出は極めて少なかったーことで、需給が容易に価格に反映しなかった。この結果、1990年代~2000年代前半にかけて右肩下がりの国内市況が続いた。
▼国内メーカーの在庫をみると今年5月、過去最高の在庫を抱えた。古紙不足の危機感から大手各社が在庫補充したことによる。そして今秋、減産から使用量が減っていたところに輸出価格の暴落で輸出玉が国内に還流してきた。国内製紙の在庫は12月の発生期を前にすでに満杯状態にある。このため12月にかけて問屋は自前で在庫を積み増す必要が出てきた。
▼日本の問屋在庫のピークは97年頃だった。在庫率は50%にも達し、危機感から赤字輸出が始まった。やがて中国が台頭し、02年半ばからは好調な輸出が支えになり、10%前後の低水準の在庫が常態になっていた。月平均200万トン足らずの回収量に対し、過去6年余、全国の問屋在庫は20万トン以下だったと推定される。今12月、在庫がどこまで膨らむか。
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