▼三ツ矢産商社長の杉山氏が神奈川県の組合で記念講演し「昨秋の輸出価格の暴落後も中国の古紙輸入が減っていない理由のひとつに中国国内の回収が減っていることが挙げられる。東京製紙原料協同組合が昨11月、北京を視察した報告書によると、北京の古紙ヤードの70%が休業していたという。暴落で回収員の生活が成り立たず、離散しているためだ」と語った。国内製紙は減産と輸入品へのシフト(安いから)で、集めても売れないことが離散に拍車をかけたようだ。
▼中国国内の古紙価格は段ボールでトン800~1,000元(高い時は倍に)が下値。1元13円で計算するとキロ10~13円。中国の物価水準からすると安いと思えないけれど、日本でも1970年代はキロ50円を超えたことがあり、20円台が安定価格といわれた。物価に比べ古紙価格が高く、安くなると業者が離散し、それが古紙の需給調整につながった。集団回収に助成がなく、行政回収がほとんど実施されていなかった時代で、ちり紙交換による民間回収の全盛期だった。
▼中国の古紙回収システムも民間回収が全盛。日本の70年代とみれば、回収員の離散による回収減の状況が目に見えるようだ。中国の国内回収は今後も価格で調整されるのでないか。
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