コロナ禍の閉塞感を打ち破るポジティブなニュースとしては、今年は「鬼滅の刃」を外して語れない。
10月中旬から公開された鬼滅の刃の映画は、次々と記録を塗り替え、12月1日時点では歴代2位となる動員数2053万人、興行収入275億円。歴代1位の千と千尋の神隠しの308億円を抜かすのは時間の問題である。
また漫画コミックも売れに売れ、コミックの累積販売部数は、連載開始から4年間では破格の1億2000万部となっている。ちなみにこちらは歴代8位で、スラムダンク等と並ぶ。
コロナ禍で客が激減して潰れそうだった映画館や、出版不況の出版社、そして製紙業界等も、鬼滅ブームによる恩恵を受けている。
鬼滅の刃を知らない読者に簡単に紹介すると、大正時代の人喰い鬼が棲む世界が舞台で、主人公の炭治郎(たんじろう)は、人喰い鬼に家族を惨殺された。唯一生き残ったが鬼になってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を人間に戻すため、家族を殺した鬼を討つために旅に出るストーリー。
私も遅ればせながらアニメと映画を観た。鬼滅ファンからは怒られるかもしれないが、「それなりにハマる要素があって娯楽性もあるが、描写が残酷だし、社会現象になるほどかな」というのが、正直な感想である。ともあれ、鬼滅の刃がコロナ禍の経済の救世主であることは間違いない。
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