2020年12月7日 オピニオン » 1405号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 テレワークごみは事業系ごみ?それとも家庭ごみか?廃棄物処理法を素直に読む限り、事業系ごみであって家庭ごみと一緒に出せない。違反した場合には懲役5年以下または1000万円以下の罰金との罰則まで付く。各自治体の判断になろうが、Web上で「在宅勤務者が自宅で出すごみは、請負先の会社に引き渡すようにして下さい」とわざわざ記載する市もある。企業としてもテレワーク時のごみの取扱いまで想定していなかったのでは?!

 ▼ごみ量にも変化が生じている。オフィスや店舗ではテレワークや休業・時短営業を受けて、事業系ごみの排出量が大幅に減った。一方、家庭では巣ごもり消費から不燃ごみ、容リプラ、PETボトル、缶、段ボールなどの排出量が急増。緊急事態宣言を挟んで凹凸はあったものの、通年で事業系は約10%程度減り、家庭系は5%程増えている。

 ▼打撃を受けたのが一般廃棄物の収集業者だ。東京23区で最大手の要興業は今年上期に売上が7.9%減った。収集事業で10.3%減、リサイクル事業で37.7%減と収集減と資源相場下落のダブルパンチが効いた。通年でも17年12月の株式上場以来、初の減収を見込む。業績予想も修正し、コロナ禍の影響で今後の変動の可能性も示唆している。

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