新聞古紙の発生が尋常でない減り方をみせている。4月以降、問屋筋によると例年より3~4割減っているという。ページ数は広告の出稿減で削られた。そもそもスポーツの記事がなくなったこともある。新聞古紙になるときに折り込みチラシで重量が約4割増えるが、これも激減した。チラシ減少で新聞販売店は深刻な経営難に陥っているようだ。
▼普段以上にニュースに触れる機会は増えた。最新のコロナ禍の状況を知るため、大量の情報を消費している。だが、多くの人にとって主な情報源はYahoo!やLineで配信されたネットメディアだったのではないか。スマホやWeb画面から手軽で無料という価値には抗いがたい。ポータルサイトが巨大メディア化する構図はもはや決定的。ニュース制作と情報配信のあり方は完全に変わった。
▼感染予防で取材に支障をきたしているのは本紙も同じ。現地取材や対面で得られた情報はウリでもあったが、他のあらゆる手段をフル活用するしかない。幸い製紙・古紙業界は「必要不可欠な産業」として社会的なニーズが強い。生き残れる分野であるが、市場規模に合わせた再編、海外を含めた環境変化への対応が求められている。ニッチで鋭い市場分析が専門紙ならではの強みだと考えている。
2025年06月30日
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2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
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2025年06月23日
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2025年06月16日
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2025年06月09日
コラム「虎視」
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