
家庭紙市場で輸入紙の存在感が年々増している。これまで輸入品の中心はティッシュだったが、トイレットペーパーも勢いを増し、4月の輸入量は初めて4千トン台に乗せた。最近、白黒パッケージで話題を呼んだ大手小売のPB商品も中国製だ。価格競争力を武器にシェアを奪う一方、品質面への関心も高まりつつある。
▼業界内でまことしやかに語られるのが、中国製トイレットペーパーの「溶けにくさ」だ。中国ではティッシュとトイレットを同じ抄紙機で生産するケースがあり、紙力材の影響が残っている可能性があるという。また、水洗式トイレが主流ではないため、そもそも製造手法が異なるとの見方もある。対して国内製品は、JIS規格で水中での状態変化まで厳格な溶けやすさの基準が定められている。
▼もっとも、国内メーカーがこれを声高に批判することはない。海外メーカーは問題点を短期間で改良してくる可能性が高いからだ。そのため、日本製マークを刷新し、国産品質の訴求に力を入れるのみ。品質はメーカーをして語らしむものではなく、消費者が評価すべきものなのだろう。現にSNSには海外製品で「トイレが詰まった」といった投稿も散見される。今の時代、口コミに勝る品質評価はないのかもしれない。
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