全国的に古紙輸出比率が高い地域は、関東・九州。逆に低い地域は、北海道・静岡・中四国。この輸出比率が高いか低いかによって、問屋の仕入価格にも大きな差が生じている。また国内比率が高い地域でも、製紙メーカーによって実勢価格の差が出ていることから、仕入価格を下げる足並みが揃わない。
▼1ヤード体制で運営している地方の問屋は、全量を国内メーカーに納入できているところもあり、平均販売価格が建値という問屋もある。同じ地域でも、平均販売単価が段ボール16~18円の問屋もいれば、輸出比率が高い問屋の販売単価は、キロ8~9円となっている。輸出比率が高い問屋は仕入価格を下げざるを得ず、問屋持ち込みで段ボールがキロ0~4円というところも。同じ地域の他の問屋の仕入価格は5~7円なので、かなり開きがある。
▼国内製紙メーカーの買い値にもやや価格差が生じてきた。あるメーカーは、キロ4~6円の輸出原紙枠で段ボール古紙を購入しているが、この幅が今年に入って徐々に拡大している。また新聞・雑誌においてもこの枠で購入する動きがある。地域による格差や国内・輸出の比率と同様、どの製紙メーカーと取引しているかによっても、仕入の価格差が生じる状況になっている。
2025年04月21日
コラム「虎視」
日本では商品や容器包装等で、リサイクルしやすい設計がこれまでにも行われてきた。その一例が、かつて家庭や企業に配[...]
2025年04月14日
コラム「虎視」
17年に発刊された「アマゾンが描く2022年の世界、田中道昭著」という本に出てくる近未来像がある。無人コンビニ[...]
2025年04月07日
コラム「虎視」
概ね売上10億円以上の古紙問屋を対象に業況調査アンケートを実施したが、回答率は3割強にとどまった。経営状況の公[...]
2025年03月31日
コラム「虎視」
2018年から開始した中国のナショナルソードにより、鉄スクラップも輸入禁止となった。しかしその前から中国は世界[...]